こどもの日のおはなし

こどもの日のおはなし

ゴールデンウィークの真っ只中、「こどもの日」という祝日があります。5月5日がこどもの日、というのは、祝日として日本の法律で定められています。学校やお仕事がお休みであることも多いので、最近ではケーキを食べたり、ちょっとしたパーティーをするご家庭も多いようです。おじいちゃんやおばあちゃんの家に帰省して、いっしょにお祝いする機会にもなりますね。

ところで、日本の「こどもの日」は5月5日ですが、じつは「世界こどもの日」という記念日があります。これは国際連合によって制定された記念日で、11月20日となっています。どちらもこどもの健やかな成長や福祉の充実など、こどもを大切に思う気持ちは同じで、この世界こどもの日を日本では5月5日に当てているということです。

もうひとつ、日本では「端午の節句」という節句があり、これは男の子の健やかな成長を祈る日とされています。じつは、この端午の節句とこどもの日は別のものです。鯉のぼりや五月人形、柏餅など、こどもの日のシンボルとしてたくさん見かけるようになりますが、これらはすべて端午の節句に関係するものたちです。

お花の関連でいいますと、端午の節句の風習のひとつである「菖蒲湯」があります。どちらかというと葉っぱの部分を使い、お花はほとんど登場しませんが、スーパーなどでも菖蒲の葉が菖蒲湯用に売られていたりして、葉っぱをお風呂に入れたことのある方も多いと思います。もともとは、薬草として菖蒲の葉をお酒に入れて飲んだという説もあります。

また、昔は菖蒲の葉を刀に見立ててチャンバラをするという可愛らしい習わしもあったようです。「しょうぶ」という名前が、「尚武」(武事、軍事を尊ぶこと)に通じ、武士の時代にはとても大切にされていたとか。現代でいうと、元気いっぱいに育ってね、という意味合いになるでしょうか。一年風邪をひかない、体が丈夫になるという優しい祈りになって今の時代に残っているのは、とてもすてきなことだと思います。

菖蒲のお花については、生花などでは見かけることもありますが、普通のお花屋さんでアレンジメントや花束に入れることはあまり多くはありません。母の日のカーネーションのように、こどもの日のお祝いに決まったお花はないのですが、時期的にも、こどもさんの元気なイメージ的にも、ひまわりを使ったアレンジメントなどいかがでしょうか。

せっかくだから端午の節句も一緒にお祝いしましょう、ということで、かわいい鯉のぼりのピックがついているお花を用意しているお花屋さんも多いです。こどもさんの祝日ですから、明るく元気な雰囲気がいちばん。いつまでも大切な思い出の中でキラキラ光るような、すてきな日をぜひお過ごしください。

タイトルとURLをコピーしました