お正月飾りのおはなし

お正月、1年でいちばん和風なものに心ひかれる季節と言っていいのではないでしょうか。テレビをつければ華やかな振袖や紋付袴が目に飛び込んできますし、なんとなくおせち料理やすき焼きなど、グルメも和食寄りになることが多いように思います。

クリスマスが終わり、新年の足音が聞こえる12月末、外を歩いてふと目に飛び込むのは、玄関のドアに飾られたお正月飾りです。
しめ縄、お正月リースなど、いろいろな呼び方がありますが、新しい年がすてきな年になりますように、と優しい願いを込めて飾られた姿は、寒い日の心をほっこりとあたためてくれるようです。

今ではいろいろなお店で、たくさんの種類のお正月飾りに出会うことができるようになってきました。
まさに福を招いてくれそうな、干支の動物や七福神が乗った伝統的なモチーフもあれば、北欧を思わせるシンプルおしゃれなリースもすてきです。
かわいいキャラクターがついたものもよく見かけますね。近所のお家に飾ってあるところを見かけると、このお家には小さいお子さんがいるのかな、とか、シンプルな暮らしをされているのかな、と住む人の想像も膨らみます。

お正月飾りは、もともと幸せを運ぶ「年神様」をお迎えするためのものと言われています。新年が幸せであふれた日々になるように、お家や玄関のまわりをきれいに整えて、お正月飾りを飾ることで、年神様がわたしたちのお家を見つけることができるそうです。

「こちらに幸せお願いします」と呼んだら来てくださるなんて、なんて優しい神様。これは願いをかけないわけにはいきません。そうしますと、やはり神様への自己紹介になるような、ご自分やご家族のイメージに合ったお正月飾りを用意したいものです。

「きっとかわいらしい人だな」「家族を大切に思う人だな」ということは、神様にもたしかに伝わって、あなたにぴったり合った幸せを運んでくれると思うのです。

さて、そんなお正月飾りを飾る日ですが、一夜飾りとなってしまう31日や、「苦」を連想させる29日を避けて、28日・30日あたりに飾るのがおすすめだそうです。クリスマスからの素早い模様替え、ワクワクするイベントが目白押しの年末らしいいそがしさがイメージできますね。

どうしてもせわしくなってしまう12月ですから、どうか心の中はゆったりと。あなたが大切に選んだかわいいお正月飾りを見るとき、その暮らしへの丁寧な姿勢が、しみじみと気持ちを癒してくれることと思います。

もうすぐ始まる新しい年、どんな幸せをお願いしますか?

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